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課題解決
提案

ロボット溶接の補正が
簡単にできる!

位置補正を簡単に行うことができる

これまでは、溶接個所への動作プログラムの作成は、ロボットに接続されたティーチングペンダントから入力していましたが、アマダのオフラインティーチングソリューションである溶接CAD/CAM「VPSS 4ie WELD」 では、段取り設定、加工軌跡作成、シミュレーションに至るまで、加工を行う現場ではなくプログラム室のPC上で行えるため、溶接ロボットの加工を止めることなく、安全かつ簡単にプログラムを作成することが可能になりました。

「VPSS 4ie WELD」の画面イメージ

「VPSS 4ie WELD」の画面イメージ

また、現場での位置補正は「TAS(Teaching・Assist・System/ティーチング支援システム)」により、作業者がAMNC上で簡単なタッチ作業でロボットから離れて操作することで、スキルの取得に時間のかかるロボットの資格や教育が不要になり、社員の即戦力化が容易になりました。

オフラインティーチングでロボットから離れて操作できる

オフラインティーチングでロボットから離れて操作できる

このように、特別な資格がなくても操作できる作業環境になり、これまでの作業環境からみると比較にならないほどのスキルレスな自動化環境が実現したといえますが、この「TAS」による補正においても人の目による確認作業が必要です。

        

人の目に代わる「AI(人工知能)」を搭載

従来の「TAS」機能では、「AMNC」(操作盤)のモニターに、カメラから映し出された溶接位置を目視で確認し、正誤の判断を1カ所ずつ、ズレは手動で修正します。その間、作業者は現場の「AMNC」上で操作を行う必要がありました。

そこでアマダでは、溶接ロボットの「TAS」機能で課題になっていた「人の目に代わり溶接点を見つける」方法として、「AI(人工知能)」に注目してきました。
そしてこの度、「AI」による画像認識技術を、東京大学と開発することに成功しました。

「TAS」から「AI-TAS」に進化

「TAS」から「AI-TAS」に進化

1.「AI」の搭載により画像認識を自動化

今回、新たに開発した「AI」は膨大な溶接継手の情報データを学習しており、これらの学習データとCADの図面データをもとに、カメラで撮影された実画像から「AI」が溶接点を判断し、精度の高い溶接の位置補正を自動で行うことが可能になりました。

Before
After
2. 優れた画像認識力

「AI-TAS」では製品の段取りセット時の位置ズレや板金製品の個体差のバラツキなどに対し、「AI」が自動で補正することで、溶接品質が安定します。
また、ロボットが自動補正をして溶接を行うため、作業者は製品をセットした後、次の製品をセットするまでの間は別の作業ができるようになります。

「AI-TAS」の自動化で別の作業を行う時間ができる

「AI-TAS」の自動化で別の作業を行う時間ができる

「AI-TAS」の効果

従来のTIG溶接機と比較すると、「AI-TAS」機能を搭載した溶接ロボットシステムでは、生産リードタイムが約46%削減。さらに加工コスト比較では、人手が減ることで74%もの大きな削減効果が得られ、生産性が飛躍的にアップする「溶接工法改革」が実現できます。

■ 生産リードタイム比較
生産リードタイム比較
■ 加工コスト比較
加工コスト比較

※厚生労働省 賃金構造基本統計調査 職種別平均賃金【令和3年調べ】
① 従来溶接の人件費 (溶接工勤続20年):2,061円/h
② FLW-ENSISeの人件費(溶接工勤務0年・新卒):1,077円/h

※加工コスト算出時の主な条件
① TIG溶接・・・使用ガス:アルゴン
② FLW-ENSISe・・使用ガス:窒素

まとめ

「AI-TAS」の運用により、作業者が製品を治具にセットした後は溶接ロボットから離れることが可能です。さらに「オフラインティーチング」の環境と併せることで、マシンに張り付いて人手を介したティーチングが不要となり、離れた場所でも柔軟な工程運用が可能になり労働生産性が向上します。
溶接経験の少ない社員であっても、生産性を落とすことなく高い品質が維持された製品を生産することができ、さらに、様々な種類の製品や、量の違うリピート品などは、ロボットを使用した生産計画により、安定した生産性を実現できます。
人材不足であっても労働生産性を向上することで問題を解消し、納期の面でもお客さまニーズに柔軟に対応する環境が整備され、工程の自動化がより進化しました。

自社のワークで実際に溶接してみたい

「AI-TAS」の自動化を実際ご覧いただくには・・・
東日本では神奈川県の伊勢原市本社「AGIC」、また、西日本では大阪府の「関西テクニカセンター」に「AI-TAS」機能を搭載した「FLW-ENSISe」が常設されています。

<課題を解決します>
 「人手不足の課題」
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 「労働生産性向上」
 「安定した溶接品質の実現」など

このような課題にお困りのお客さまの課題解決を実現する「ファイバーレーザ溶接ロボット」を、実機にて溶接体験することができます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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